2014年3月25日(火)13時から、東京都港区の原子力規制庁で森本英香次長による定例ブリーフィングが行われた。東京電力福島第一原発における地下水バイパスの放水基準となる『数値』に関して、森本次長は、「規制庁が関与することはない」という考えを示した。
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- 記事目次
- 第47回原子力規制委員会の開催
- 原子力規制委員会 検討チームの開催について
- 福島第一地下水バイパスの運用基準について
原子力規制委員会の開催について
- 第47回原子力規制委員会開催の詳細
- 日時:3月26日(水)10:30~12:00
- 議題 1 審査書案に対する科学的・技術的意見の募集について
- 2/19に議論されたものについて実施要領案を規制庁から提示して議論
- 議題 2 平成 26 年度原子力規制委員会事後評価実施計画及び当面のスケジュールについて
- 政策評価についての進め方について了解いただくもの
- 議題 3 原子力防災対策車等の緊急自動車化について
- 議題 4 田中原子力規制委員会委員長と廣瀬東京電力代表執行役社長との面談について
- 報告するもの
- 議題 5 東京医科歯科大における放射線同位元素の管理区域外への漏えいについて
- 法令報告事項なので委員会に報告するもの
- 議題 6 第7回国際原子力機関(IAEA)国際専門家会合の結果概要報告について
- 出張の報告を委員にしてもらうもの
原子力規制委員会 検討チーム等の会議開催予定
- 3月25日(火)14:00 第98回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合
- 更田豊志委員、島崎邦彦委員が出席。北海道電力泊1、2号機、九州電力川内原発
- 3月26日(水)14:00 第99回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合
- 島崎委員担当。対象事業者は未定
- 3月26日(水)14:30 田中俊一委員長定例記者会見
- 3月27日(木)14:00 第100回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合
- 更田委員担当。九州電力川内原発
- 3月28日(金)13:30 第11回核燃料施設等の新規制基準適合性に係る審査会合
- 日本原燃の再処理施設、MOX燃料加工施設について、地震・津波について議論するため島崎委員も出席する
- 3月28日(金)14:00 規制庁定例ブリーフィング
- 3月31日(月) 第12回核燃料施設等の新規制基準適合性に係る審査会合
- 3月31日(月) 第8回東北電力東通原子力発電所敷地内破砕帯の調査に関する有識者会合
要人面会の予定
特に予定なし
福島第一地下水バイパスの運用基準について
東京電力福島第一原子力発電所の地下水バイパスによる地下水の海洋放出を、地元漁連の承認を得て実運用する見込みとなった。
東京電力は地下水バイパスの運用に際し、くみ上げた水をサンプリング分析して『法令基準』より厳しい『排水基準』の場合のみ、海洋放出することを約束している。排水基準は2月3日に発表されており、Cs-134、Cs-137が1Bq/L未満、その他、ガンマ核種は未検出、全ベータは5Bq/L未満、トリチウムは1500Bq/L未満である。
森本次長は、放出する水などが法令基準を超えた場合は、「規制庁が監督指導する。しかし、それ未満の場合は直接関与しない」という考えを示した。
地下水バイパスの排水基準は、TEPCOとエネ庁が協議し、数値を決めた。規制庁は、法令の基準にもとづいて監視すること、敷地境界線上での基準にもとづいた監視をすることになるなどの理由から、「地下水バイパスの放出基準となる数値に関して、関与することはない」と述べた。
つまり、排水基準を超えたケースで、法令基準以下の場合に、だれが監督するのかが問題になる。この点に関して、森本次長は、「東京電力が約束したことを守るかどうかをみるのは、東京電力の役割だ」と答えた。
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